ロゴについて

The Story Behind the Logomark

ABILITYロゴマークをデザインしたEd TSUWAKIです。宍戸さんたち創業者がこの語を社名に冠したのは、主にその語意(技能、能力、才能…) によるものだったそうですが、僕はAB..から始まる、その字面に着目しました。期せずしてアルファベットの最初の2文字から始まるABILITY。さらにABに連なる「I」とは「私」のことではないでしょうか。ABILITYが大事にする「日常」「モビリティ」「Beauty」というピラミッド。その中に水素(元素記号「H」)を注入し、常圧水素カートリッジの姿に重ねました。色みはフレンチ・ブルー、ネイビー、ホワイトで構成しています。多くの方が水素から想起されるのは水色のような瑞々しい色かと思います。ABILITYは生まれたばかりの会社ではあるものの熟練したノウハウの蓄積があります。いわば大人の新人と言えます。それで水色は落ち着いたトーンにしたくなりました。クラフトワークというデュッセルドルフ出身のグループがあります。彼らが半世紀以上前に発表した『アウトバーン』というアルバムは、VWビートルのエンジン音から始まります。ビートルは高速道路をドライブします。彼らはテクノポップの始祖ですが、おそらく100年後にも聴かれることをイメージしていたのではないかと思います。普遍性があり、今はマスターピースとなっています。そんな作品に惹かれます。アウトバーンからの流れで、宍戸さんには及びませんが僕も車が好きです。ことに少年時代に見た、現代ではヴィンテージ・カーと呼ばれる車が好きです。フレンチ・ブルーは仏の旧車のボディー色から着想を得ました。かつて愛車だったシトロエンDSを、いつか水素カーに生まれ変わらせまた走らせたいと夢見ています。そんな思いで生まれたロゴマーク、世界に浸透してほしいと思います。

Ed TSUWAKI

アーティスト、アーティスティック・ディレクター
1966年広島市生まれ。首の長い女性の絵で知られる。
国内外のモード誌、広告、ブランドとのコラボレーションなどを数多く手掛けるほか、
個展、グループ展への参加も多数。

近年の主な活動に、藤井フミヤとの共作展『FFEd』(2023年  Feb gallery Tokyo)、
個展『UNKNOWN RACES』(2023年  Feb gallery Tokyo)、
個展『BONA DRAGS』(2024年  Toriba Coffee Kyoto)開催。
小泉今日子のアルバム『Ballad Classics III』ジャケット・デザイン、
『KYOKO KOIZUMI TOUR 2024  BALLAD CLASSICS』イメージ・ヴィジュアル、
ツアー・オフィシャルBOOK、ツアー・グッズのデザインなど総合的に手掛ける。

Official Site : eeeeed.com